技術は急激に進歩している
コンピュータの性能は指数関数的に向上している。
一般家庭にパソコンが普及し始めたのはWindows95が発売された1995年ごろ。それから約20年後、家庭にパソコンがあるのはもちろんのこと、大多数の人がスマートフォンを所持している世界になった。1995年の時点で、こんな未来を想像することができた人はどれほどいるだろうか。
「ムーアの法則」という法則がある。
インテル社創設者であるゴードン・ムーアが1965年に提唱したことに由来する、半導体の集積密度は18~24カ月で倍増し、チップは処理能力が倍になってもさらに小型化が進むと言う法則である。現在は「集積密度」を「性能向上」と置き換えて考えられることが多く、「1年半〜2年でコンピュータの性能は倍になる」ということである。
この法則は時々修正されてはいるものの、やはりコンピュータの性能向上は凄まじい早さだと注目されていることがうかがえる。
CGとVRの将来
さらにコンピュータの処理能力向上にともない、CGやVR(仮想現実)の技術向上も凄まじいものである。
CGはもはや現実と区別がつかないほどのクオリティが既に実現されている。
例えばこの女性。(https://japanese.engadget.com/2016/09/09/3dcg-saya2016/ )
この女性はCGで作られたものである。CGでの再現が非常に難しいとされている人間でさえ、このクオリティだ。無機物であればもう全く区別がつかないCGを作ることができる。
そして最近流行りのVR。
VRは仮想現実のことで、その名の通り「仮想的に現実を再現」できるのだ。現在はヘッドマウントディスプレイ等の装置を装着して見るのが一般的ではあるが、装置を着用せずともVRを体験できる技術も研究されている。
このCG、そしてVRの技術が今後進化し続けたとしたらどうなるだろうか。
たどり着く先はひとつ。「現実と区別できない世界が再現できるようになる」だろう。
では、、、
今いるこの世界が「現実と区別できない世界」であると言い切れるだろうか?
そう考えると、シミュレーション仮説も否定しきれないはずだ。
しかも、実は「否定しきれない」「間違っているとは言えない」というレベルではないのである。
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