シミュレーション仮説とは
シミュレーション仮説(シミュレーションかせつ)とは、人類が生活しているこの世界は、すべてシミュレーテッドリアリティであるとする仮説のこと。シミュレーション理論と呼ぶ場合もある。(Wikipwdia – シミュレーション仮説 より引用)
Wikipediaの「シミュレーション仮説」の記事の冒頭にはこう説明されている。
オックスフォード大学教授で、哲学者でもあるニック・ボストロムが提唱した仮説で、簡単に言うと「この世界はシミュレーションされた世界だ」という仮説だ。
そんなことがあり得るのか?本気でそんなことを言っているのか?
そう思う人もいるかもしれない。むしろ、ぱっと納得できる人はまずいないだろう。
しかし、一部の学者は本気でシミュレーション仮説について考えているのである。
ニック・ボストロムが提示した3つの選択肢
シミュレーション仮説について、もう少し詳しく見ていこう。
ニック・ボストロムは、シミュレーション仮説を考えるうえで次の3つの選択肢を提示し、そのどれかであると主張した。
- すべての生命体は、現実と区別がつかないほどのシミュレーションができる技術を開発できない。
- たとえその技術を開発できた生命体がいたとしても、何らかの理由(道徳的な理由など)でシミュレーションしない。
- 我々はシミュレーション世界にいる。
この3つの選択肢を見てあなたはどう思うだろうか。
選択肢の1と2の可能性は分かるが、3は急に話が飛びすぎではないか?
1、2、3のどれでもない可能性、つまりどこかの知的生命体がシミュレーションしているものの、私たち人間はその知的生命体と同じ現実世界にいる可能性も十分考えられるのではないか?
確かにどこかの知的生命体のシミュレーションと我々人間は関係ない、という考えは当然だろう。
しかしこれは99.999999…%あり得ないといえるのだ。
それはなぜか?
では、ニック・ボストロムが提示した3つの選択肢を順に詳しく見ていこう。